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日本は子連れ、赤ちゃんに冷たいというのはウソ。みんな超優しいぞ。

      2016/05/26

日本は子連れ、赤ちゃんに冷たいというのはウソ。みんな超優しいぞ。

子供が生まれる前は、「日本人はギスギスしてて忙しいし、他人に対してよそよそしい」とか、「海外だと電車とかバスの中で他人の赤ちゃん見かけると優しく接する」だとか「海外だと階段でベビーカー運んであげるけど日本だとそういう状況はまず見られない」だとか、要するに子連れ、小さい子供に対して全然寛容な社会じゃない、とか思っていたのですが、実際は全然そんなことなくて、むしろ優しい社会すぎてこっちが恐縮してしまうぞ、というのが実感ということを書こうと思う。

電車の中でもバスの中でも買い物中でも散歩中でもみんな優しく話しかけてくれる

赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。(境 治 著)という本を去年あたり読んだことがあって、すごい共感できるところもあれば、あれ?割と自分の実感と違うぞ、と思うところもあって、何が違うのかというと、日本はそんなに赤ちゃんにきびしいのか、というそもそもの前提があまり共感できなかった。

あまり本の内容を書くとネタバレになるから言わないけど、プロローグでまず赤ちゃんにきびしい国の崩壊する未来像が描かれて、エピローグにて、赤ちゃんにやさしい国になった架空の社会のようなものがさらりと描かれるのだけど、実はそのエピローグのような社会は割と私日常で体感してる。

要は、みんな赤ちゃんとそのパパママに対して寛容な気持ちを持とうぜ、そうすれば社会は良くなるぜ、ということなのだろうけど、いや思いの外みんな寛容ですよ。

息子が1歳10ヶ月になるまでにどれくらい親切な状況にでくわしたかというと、具体的に書き上げるともうキリがないのだけど、つい最近のことでいうと、レジを譲ってくれたことかなあ。

まずスーパーのレジに並ぶ。前には3人くらい。我が子はカートに乗っておとなしくしている。特にこのまま並んでいて退屈してしまって泣き出したりするような様子はないので、別に3人くらいの列に並んで買い物するのには支障がない。
そんな状況で、列の目の前のおばちゃんが私を振り返って話しかけてくる。
「ここに入りなさい」
私に場所を譲ってくれるのだ。
私「いやいや、大丈夫ですよ。割とこれくらいの列は日常のことですし。お気遣いどうもありがとうございます」
おばちゃん「私はもう毎日暇人だし、時間はたっぷりあるから、列を譲るなんてのはぜんぜん問題ないのよ。でもあなたアレでしょう。毎日1分1秒が勝負でしょう。特にこの夕方の時間は。早く家に帰ってご飯作ってお風呂はいって寝かしつけて。最近の若い人は本当によく頑張ってるわ」

夕方の時間は時間との勝負なのは正直なところなので、割と泣きそうになってしまった。
おばちゃん超やさしい。
でも1分1秒を大切にして行動するのが私の理想なのだけど、私割とダラダラしてしまって行動がテキパキしてない方なので、ここで譲ってもらうとすごい申し訳ないというか、もっと自分が効率的に時間を使えるようになればいい話なので、やっぱり受けられない。

私「いやいや、誰にとっても時間は平等に大切ですし、うちの子もこれくらい我慢できますから、本当に大丈夫ですよ」
するとおばちゃんは、私の前からそっと動いて、私の後ろに並んでしまった。
マジか。。。
しかもおばちゃん、ぱっと見70歳は確実に超えているのだけど、買い物かごが溢れていてめちゃくちゃ重そうだ。
レジ台に乗っていたのそのかごを運ばせてしまった。。。
これは申し訳ないので、私の順番が来たと同時に、おばちゃんの買い物かごを床からレジ台にあげる手伝いをしようとした。
するとおばちゃん、
「いや、これくらい運動しないとダメなのよ。いいかいあんた、歳をとるとね、足腰から筋肉が弱ってくの。これを解決するには、日常のこういった運動が重要なのよ。だから手伝ってもらったらダメなの」
超いい人だ。。。

しかし、このおばちゃんが特別に超いい人だというわけではなくて、いや、超いい人なんだけど、その超いい人に遭遇する確率はかなりなのだ。

例えば別の日に同スーパーで同様に買い物している時に、頭付きのイワシを買おうとしてレジに並んでいたところ、後ろの上記とは別のおばちゃんが
「あらあなた、頭とハラワタ月だと料理が大変でしょう。頭切ったのも売ってたわよ」
と話しかけてくれた。
実は私もそれ分かってたのだけど、頭ついてるほうが安く買える(小さなところから節約するのは子育てにとって重要)ので、多少の手間があっても安い方を選んだほうがいい。
だけど私は「え。そうなんですか!?いやそれは知らなかった。。でも今から鮮魚コーナーに行くには、まだ小さいこの子を歩かせなければならないので、今回はこれを買います。次回から頭なしのを買ってみます」と、相手の親切心を壊さないように答えた。
するとおばちゃん、
「毎日子育て忙しいのに、頭とかハラワタとか取ってる時間ないでしょう。いいわ、私が今からあんたの代わりに取ってきてあげる」
といって、列から離れて数十メートル先にある鮮魚コーナーに行こうとしてしまうので、待ったをかけた。

まあなんてみんな自己犠牲にして子育て世代に協力的なことか!

こればかりではない。
上記のような親切心は、バスや電車の中、デパート、散歩中、いろんなところで出くわす。

やっぱり引退されたご老人の方の方が気さくに親切してくれて、すごいコミュニケーション能力だなあ、と感心してしまうのだけど、
20〜40代の方もとても親切。
ただ、若い人の場合、あまりものを多く喋らず、さりげなくさっと電車の席をあけてくれたり、私の荷物を持ってくれたり、といったことが多い。
まるで欧米のように笑顔をくれることもある。

いずれにせよ、完全に無関心ということはなく、社会は赤ちゃんに冷たいという思い込みは完全に嘘なんじゃないかと思う。

むしろ自分のコミュニケーション能力を上げたい

私は子供が生まれてから飲み会もいかないし会社でも割とさっと仕事を片付けて帰るようにしてるので、自分の家族と保育士の先生としか定常的な会話はない。
というわけで、コミュニケーション能力がどんどん減っていて、咄嗟に話しかけられてもうまい会話ができずにあわあわする、ということが増えてきた。
だから上記のように親切なことをされた時、心の中では本当に感謝しているのだけど、うまい感謝の言葉が出なくて、私の感謝の気持ちが伝わっているかなと考えて、後になって「ああこう言う感謝の言葉を言えばよかった」とか考え込んで憂鬱になったりするので、もっとコミュ力を鍛えたいと思う。

たまには冷たいことを言われたりもするけど。。

逆に冷たいことばを言われたことはあるだろうか。。
まあ、人通りの少ない道路をこどもと一緒に歩いていた時に、子供がどうしても手をつながずに自分で歩きたいと駄々をこねるのでそうさせていたら、ゆっくり走ってきた自動車の運転手のおじさんが隣で停まって、
「ちゃんと手をつないでくれないと危ないじゃないか」
と注意されたことがあって、「いやそんなことわかってるけど子供が。。。」と心の中では思っていたけど、まあ確かにそうですよね、指摘してくれてありがとうございますと思った。
それによって子供も手をつないでくれるようになったし、やっぱり第三者からのコンサルティングがあるというのは非常に効果的だと思った。

あとは、道で私の買い物袋(エコバッグ)を持ちたいというので子供に持たせていたところ、まあ2歳直前だから身長も低いわけで、当然エコバッグの底を引きずって地面に接触させてしまうわけですが、そういう様子を見ていきなり不親切そうなおばちゃんが
「あんた、汚いねそんなこと子供にさせて。何考えてるの」
と言われたことあるけど、まあ子供がやりたいというからそうさせていて、汚いのはわかっているけど子供がやりたいことを無理のない範囲でやらせるのも教育の一つかなと思ってそうさせているだけなので、「そうですね」とだけ言ってやり過ごした。
その3分後くらいにまたそのおばちゃんとまた出くわして、
「あんなまだやってるの。何考えてるのかわかんないね最近の人は」
と大きな声で怒鳴りつけられたけど、まあ、そうやって思うのもそのおばちゃんの勝手だし、周りに迷惑をかけない範囲、子供の危なくない範囲で子供に何かを体験させてやるのもこちらの勝手なので、やり過ごした。

さすがにこれはムカついたけど、そうやって見知らぬ他人からの言動によってイラついたような経験は、覚えている限りこの1回くらいで、あとはもう、週末ごとにすれ違う人がニコニコと話しかけてくれて社会の優しさを感じる、という場面の方が圧倒的に多い。

私の住んでいる東京が特別なだけか、たまたまわたしが運がいいだけなのか分かりませんけど、日本は想定外に育児に優しい。

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