こんがり焼けるとろけるスライス(雪印メグミルク)は最強である
トースターで温めた美味しいスライスチーズのとろけるランキングというところで、スライスチーズのとろけ具合から見た評価を行なった。
しかし今回、新境地を開拓したことによって最強に躍り出たスライスチーズが出現した。
こんがり焼けるとろけるスライス(雪印メグミルク)である。
こんがり焼けるとろけるスライスはいいとこ取りである
公式ホームページによれば、次のキャッチが記載されていた。
「焼けた時の色・香り」「とろけること」「コク」3つのチーズのおいしさが揃ったとろけるスライスです。
これは凄まじいことではなかろうか。
通常、コクを際だたせればとろけることがないがしろにされ、とろけることに注力すればコクが二の次になりがちである。
チーズというものはかくも扱いに難しい。
しかし雪印メグミルクは両方を成し遂げた。
コクは芳醇ゴーダチーズを使ったことで成し遂げたのだろう。
他方のとろけることは「安定剤(増粘多糖類)」の添加によって成し遂げたと考えられる。
これだけでも相当な上位クラスであるのに、さらに「焦げる」という項目を追加した。
あのグラタンやドリア、ピザの上などに載せられ、サクサクとした焦げ目とトロトロと溶ける食感を同時に楽しめるチーズを考えただけで、幸福だ。
それはどのようにして成し遂げられたのか。
比較として、「明治北海道十勝のとろけるスライス」を挙げてみたい。
これの原材料は、ナチュラルチーズ、安定剤(増粘多糖類)、乳化剤である。
さらに通常の「明治北海道十勝スライスチーズ」もみてみる。
さて、これら十勝になくて「こんがり」にのみ含まれているものは何か。
「ホエイパウダー」だ。
「食塩」や「調味料(アミノ酸等)」、「香料」なども「こんがり」にのみ含まれているが、これらが焼け目に影響するとは考え難い。
「ホエイパウダー」がその焼け目に貢献していると考えるのが自然である。
なお、これは別に十勝に限らず、クラフトだろうが明治だろうが一般的な「スライスチーズ」及び「とろけるスライス」との比較においても言えることだろう。
こんがり焼けるとろけるスライスはダイエット向きである
さて、これだけとろけるし焦げ目も楽しめるということは、超美味しいということである。
そして超美味しいものは太る。
ダイエットに向いていないのが一般的である。
そこへきて、各々の栄養成分の点で比較してみたい。
1枚(約18g)当たりでエネルギー56kcal、たんぱく質4.0g、脂質4.3g、炭水化物0.5gナトリウム180mg、食塩相当量0.46g、カルシウム115mgである。
明治北海道十勝とろけるスライスチーズにおいては、エネルギー59kcal、たんぱく質3.7g、脂質4.8g、炭水化物0.3gナトリウム102mg、食塩相当量0.3gである。
どうだろうか。
両者の間に特段のカロリーの違いもないし、脂肪分や糖質の点でもほぼ同様である。
そして炭水化物量はいずれにせよ低い。それに対してタンパク質は多い。
となれば、糖質を制限してタンパク質が取れるという点でどちらもダイエットにおすすめである。
さらに「こんがり」では、とろける食感に加えて焦げ目の優れた食感まで楽しめるのだから、食べた際の満足感は上回るものと推察される。
ということは、美味しく食べて太り難い。
これはダイエットを継続する上で素晴らしい特徴ではないか。
焦げ量及びとろけ量の比較実験
さて、実際にどれくらいこんがり焼けるのか比較実験を行いたい。
上記平面図において、左から、明治北海道十勝スライスチーズ、明治北海道十勝とろけるスライスチーズ、こんがり焼けるとろけるスライスである。
横から見た側面図はこのような感じである。
これからオーブントースターに飛び込む彼らに、どことなく勇ましさを感じる。
なお、下に敷いた食パンは、神戸屋の全粒粉入りブラン食パンは健康・ダイエット・コスパ面で最強で紹介した神戸屋の全粒粉入りブラン食パンである。
そして3分ほどトースターで焼いた。
確かに、他と比較して立派にこんがり焼けた。
これがビフォー。
これがアフター。
これが、
こうなる。
他の2者には全く焦げ目はない。
確かに、焦げ目がついて美味しいということが判明した。
しかし前回の比較でも思ったことだが、真ん中と左の「とろけるスライスチーズ」とそうでない普通の「スライスチーズ」との間に、あんまりとろけ具合に差がないことがとても気になる。
「とろける」と言うのならばもっと普通のよりとろけてもいいと思うし、逆に言えば、普通の「スライスチーズ」が謙虚すぎる。
ちょっとくらいはとろけるのに「とろける」と言わない。
私から見れば、普通のスライスチーズだって多少とろけるのだから、「俺もとろける」と、その優れた特徴をもっと前面に出すくらいの自己顕示欲があってもいいと思う。
しかしあまり前面に出て自分のことを自慢しないのが、社会生活を上手に生きる上で重要なスキルなのだろう。