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SBIカードポイントプログラム変更から思う、EXE-iシリーズはもっと評価されていいのでは。

      2016/03/26

SBIカードポイントプログラム変更から思う、EXE-iシリーズはもっと評価されていいのでは

厳密に言うとインデックスファンドではないのかもしれませんが、低コストでバンガード等のETFを組み込んだパッシブファンドであるEXE-iシリーズ、これを避ける理由として、SBIポイントの投信マイレージサービスの対象外だから、というのを聞いたことがあります。
まあ私もこれを理由にEXE-iシリーズを買わなかったことがありますが、それを理由にこの低コストのラインナップを外すのは危険かもしれない、と思い始めました。

SBIカードの改定(改悪)

というのも最近SBIカードのポイントプログラムが改定(改悪)されてサークルプラスポイントの付与率が思い切り下がることがニュースになったからです。
(この話はSBIカードのポイントプログラムが改悪かと思ったけど、投信マイレージサービス目的ならあまり影響無かったな。に書きました。)
ポイント還元率が1.2%程度、しかも現金還元というクレジットカードの中ではトップレベルの還元率で、メインでSBIカードを使っていた人も少なからずいらっしゃっただろうに、この改定によってポイント還元率が0.5%という全く一般的なクレジットカードと何ら変わらない平凡なカードになってしまうようです。

最高レベルから最低レベルへの改悪に、今までSBIカードを信頼しきっていた層にとってはまるでハシゴを外された感があったことでしょう。

それで、ポイントプログラムというのは割と簡単に改定されてしまうんだなと思ったものです。
具体的にどれくらいSBIカード側が苦境だったのか知りませんが、高還元率のままでいると何かしら苦しかった原因があるわけでしょう。

投資信託マイレージサービスを有効活用

それで考えるのが投資信託のマイレージサービスです。

投資信託を保有したり購入したりするとポイントが付与されるというサービスを提供している証券会社は私の知る限りSBI証券、カブドットコム証券、マネックス証券、楽天証券の4つがあるのですが、この中でダントツに還元率がいいのがSBI証券。

1000万円からの投資信託を保有しているだけで年率0.24%の額に相当するポイントが自動的に付与されるわけです。
もちろん現金交換可能。
カブドットコム証券でも同率のポイント付与サービスとなっていますが、最低3000万円分の保有額がないとこの数字でのポイント付与はなされないようです。
また、マネックス証券では0.08%、楽天証券では0.048%と、SBI証券の付与率の3分の1以下に設定されている模様。

したがって、ポイント狙いでいくならばSBI証券で投信を保有するのが最高なわけです。

これによって投信を保有している間にかかる信託報酬等のコストが実質的に下がるわけで、確実にかかるコストを減らすのが資産運用における重要な点であることに鑑みれば、SBI証券で1000万円以上の投信を保有しておくのが効率がいいことになります。

が、ポイントばかりに目がいくと、ポイントが付与されないような投信は対象外、という考えにうつりがちで、そんなSBI証券であってもexe-iシリーズは保有していてもポイントが付与されない商品ですから、なんとなく持っていると損をした感じになりそうです。

exe-iシリーズはコストが安い

しかしながら、exe-iシリーズはポイント付与対象外であっても、本来かかる信託報酬が他の投信よりも群を抜いて安い。
SBIアセットマネジメントのexe-iシリーズ紹介ページによれば、

EXE-i 先進国株式ファンド 年0.3574%
EXE-i 新興国株式ファンド 年0.3924%
EXE-i グローバル中小型株式ファンド 年0.3764%
EXE-i 先進国債券ファンド 年0.4364%
EXE-i グローバルREITファンド 年0.3984%

というコストらしく、これらの各々は同カテゴリのインデックスファンドと比較しても最安と言えるでしょう。
たとえば、先進国株式クラスとして最安コストのものとしては、ニッセイアセットマネジメントの<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドがありますが、この信託報酬は年率0.4212%。
exe-iとの差としては約0.065%程度ですが、ニッセイにはSBIポイントが0.24%分加算されることを考えると、その差分は全く解消されるどころかニッセイの方が低コストになるわけです。
しかし、上記のようにSBIカードのポイントプログラムが突然改定されることを鑑みると、こういった投信側のポイントがいつ改定、改悪になるか分からないわけで、明らかに楽天証券よりもポイント付与率が高すぎるというのが気になるところ、「やっぱ楽天証券程度のポイント付与率にするか」みたいになると、とたんにexe-iの方がコスト面で優位になるわけです。

そうなると、それまでにexe-iを完全に外してexe-i以外を大量に保有していた場合、その後の信託報酬で比較劣位側に回ってしまうわけです。

というわけで、本当にコスト重視で行きたい場合には、今であればニッセイとexe-iを両方買っておくのが無難なんじゃないか、と思ったりするわけです。

投信業界は本当にコスト面での競争が働いていて、買うべき投信が周期的に変わるから面白いですなあ。

投資信託の低コスト化競争

そういえば先日、日興アセットマネジメント株式会社から通知が来ていて、インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式(旧 年金積立 インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式)の信託財産留保額を0.3%を撤廃する、とのことでした。
たぶん同クラスの他のインデックスファンドよりも負担コストが大きかったことを鑑みてのことかと思いますが、コスト面での競争原理がいい具合に働いていて、どんどん投資家が投信を買いやすくなっていると思います。

気になるのが、新規なファンドは純資産が集まらなくて、そのうち途中償還になってしまうんじゃないかという懸念ですが、このexe-iシリーズが出た当初もあまりにもコストが安くて話題にはなっていたものの、販売チャネルが少ないからでしょうか、なかなかお金が集まっていないようでした。
が、どうも微増ながら順調に純資産が増えているようで、私が昔確認した限りだと先進国株式ファンドのみでしか10億円を超えてなかったような気がするのですが、今や2015年7月21日時点で全てで10億円を超えているようですなあ。
同様に公式HPより。

EXE-i 先進国株式ファンド 4,010百万円
EXE-i 新興国株式ファンド 2,409百万円
EXE-i グローバル中小型株式ファンド 2,433百万円
EXE-i 先進国債券ファンド 1,058百万円
EXE-i グローバルREITファンド 2,028百万円

というわけで、ポイントばかりに注目してEXE-iシリーズを完全に外すのはやめて、本質的なコスト面も考えてEXE-iシリーズについても見直すべきなのではないかと思いました。

 - 経済