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家庭内別居状態で占い師に離婚すると言われた育児中のママ友の会話

   

家庭内別居状態で占い師に離婚すると言われた育児中のママ友の会話

先日新たに児童館デビューした際、占い師や離婚、突発的な他の自治体への引越しといった異次元の世界における会話を聞いて緊張した。

児童館でママ友が繰り広げる会話の傾向と対策を考える上で、この時の会話を取り上げ、今後の対策を練りたい。

児童館デビュー時にパパが心がけることは、その地域のしきたりに従うことである

公園デビューという言葉が有名であるが、児童館デビューという言葉もある。

というかそんな言葉があるのか知らないけど、心得としては同じ、というか、むしろ空間が狭い分、児童館に新規に行く際のほうが、公園に初めて行く際よりも気をつけねばならない。

児童館にはその場所ごとに暗黙のルールが設定されている場合がある。

例えば、私はコンビカーという小さい幼児用の車を好む30歳越えのおっさんであるが、そのコンビカーに大人が乗っても構わない児童館もあれば、こっぴどく叱られる児童館もある。

また、同じ児童館内でも、職員ごとに厳しさ等が異なる。

したがって、雰囲気のゆるさ等を、児童館に応じて把握し、さらに職員ごとのカラーを観察してこれに備えなければならない。

彼を知り、己を知れば、百戦危うからずである。

しかし問題は職員よりも客層、つまり、その児童館にやってくる親子のカラーである。

ここを間違えると痛い目を見る。

したがって、初めて児童館に行く際は、ここをよく見極めるために、いきなり「遊ぶぞー」などとはしゃいでままごとやプラレール等のおもちゃ、およびコンビカーやプラズマカーといった乗り物遊びに我を忘れて興じる前に、まずは子供と遊びながらも息をひっそりと潜めて
周囲の会話や行動を観察することに徹したい。

そして、暗黙のルールをある程度把握したのち、それに準ずる遊び方をすれば、その児童館のママ友たちから受け入れられるし、我々初めて参加した側も、ストレスをそれほど感じずには済む。

仲良しなママグループに注意を向ける

さて、先日、新たな児童館を開拓しに行った。

いや、正確には児童館というわけではなく、児童館に準ずるような広場を提供している施設であり、ほぼ児童館のようなものである。

そしてその施設は私の住む区ではなく、別の区に遊びに行った際に発見したものである。

したがって、その施設に遊びに来る層や、その施設自体のしきたりが全然わからないため、細心の注意を心がけなければならない。

さもなくば、常識知らずのコミュ障、との烙印を押されかねない。

到着時にはお昼時で、その施設内のしかるべき場所でお弁当を広げて食べることができるという事前情報をネットから得ていた。

できれば誰も客がおらず、貸し切り状態になっていることが望ましかった。

しかし不幸にも4組の親子がすでにいた。

私は視界の端っこでチラ見してそれら4組の属性を把握した。

ガン見すると「何見てんだオラ」とどやされて私の眼鏡が割られる可能性を否定できないからである。

親はいずれもママであり、パパは一人もいなかった。

うち、3組は友達グループであり、一緒につるんで来ているようだった。
会話が盛り上がっている。
服装から、特に金持ちでもなく貧乏でもなく、そこそこの生活を送っている家庭だと推測した。
子供はいずれも1歳前後と見た。

残り1組は単独プレイをしており、子供がご飯を食べている中、隣で親がスマホをしていた。
典型的な軽度のスマホネグレクトと見た。

もともと女性が苦手でしかも集団行動も嫌いな私は、そこに入るのが憚られたし勇気が要る行動だったが、ギリギリ1組分くらい空いているテーブルの区画についてお弁当を広げた。

上記スマホ依存の親は無視でいい。
なぜなら、最愛の子供よりもスマホが大切なのだから、私のような新入りが来ようが何をしていようが興味がない。

気をつけるべきは、グループ行動している3組の方である。

3組ともこの施設に非常に馴染んだ雰囲気であり、仲が良さそうである。

よくこの施設に通っている親子たちであるから、この施設のルールを徹底的に把握しているグループであるとみた。

したがって、この施設内の暗黙のルールを把握するには、彼女たちの行動を観察し、それに準じる行動を真似ていれば、無用なトラブルを引き起こす心配もないし、無駄なストレスを感じないで済む。

占い師に離婚するといわれたママ友にいわれた際の対応

さて、早速彼女らの会話に耳を傾けることで、暗黙のルールを理解することを開始する。

「占い師に、私は近い将来離婚すると言われちゃってさあ」

・・・え。なんだと。。。。? 占い師。。。?

通常、育児中のママは毎日が忙しすぎて、友達に会うのさえ時間管理が難しい。
その激務の合間に、なんで占い師などという日常とは無縁なはずの職種のものが入り込むんだ。。。?

というか、占い師って何だ。。。
私の人生で占い師は、ドラクエ4のミネアか、大学時代に山形県の山寺で遭遇したアマチュアの自称占い師というインチキ野郎しか出会ったことがない。。。

二次元の架空の人物、またはインチキ野郎。

つまり、このママは架空の話、またはインチキな勧誘のどうでもいい面白話をしているだけに違いない。

「どうしよう。お金がないからUR賃貸くらいしか引っ越せない」

何? 何の話?

占い師に離婚すると言われて実際にそのようになってしまう漫画の話でもしてんの?

しかし口調は真剣だ。
まるで話している本人が近い将来必ず離婚するかのように。

「貧乏になっちゃうからまた働きに出なきゃ。そしたらワーキングマザーで年収低くて絶対保育園に入れちゃうよお。どうしよう、子供と離れるの嫌だなあ」

占い師の言葉が絶対であることを前提に話が進んでいく。

なんか色々おかしいぞ。

口調的に、引っ越したくもないし働きにも出たくない、そして子供を保育園にも入れさせたくない。
だったらそもそも離婚しなければいいんじゃないか。

なんで赤の他人に「お前離婚するよ」と言われただけでそれが絶対起きることであるかのような話になるんだ。

じゃあ例えば道を歩いていて見ず知らずのおばさんにいきなり「お前はいまは女だけど一週間後に男になってるぞ」と言われたら「どうしよう男物の洋服を買わなければならない」と心配するのだろうか。

あるいは「お前がこの株を買えば絶対儲かるから買ったほうがいいよ」という話を見ず知らずの男に誘われたら本当に買うのだろうか。ああこれは実際に買ってるアホがいるか。

そうなると世の中の一定数は「占い師」なるものの予言を信じて話を進めていく人がいてもおかしくない。

「今家庭内別居状態でさあ」

なんか話が重くなってきた。

そうかなるほど。

この人は単に見ず知らずの他人から「お前は離婚するよ」と何の根拠もなく言われてそれを真に受けたわけではなかったのだ。

最初から離婚する未来があること前提に占い師なる第三者のところに話を聞きにいき、離婚する前提で将来の生活の改善方法を教えてもらいに行ったのだ。

大企業が、近い将来起こり得る結論を導くために、わざわざコンサルタントという第三者を雇って将来予測を神のお告げのように言ってもらって自分たちの予測を裏付けてもらうアレと同じだ。

そしてコンサルタントはその改善策を教示してくれる。

つまりこのママはまず家庭内別居状態である。

そして、この先離婚するであろうことを知っている。
(ママが「離婚したくない」という意思を持っていれば離婚しなくて済むし、何か小さい喧嘩をしているだけならばママの方から寄り添って仲直りすればいいだけ話なのだが、旦那のほうが離婚したがっていたり不倫していたりするならば話は別だ。)

そして離婚した後の生活がどうなるかは見えていない。

未来が見えていないなら安定した生活がこの先保障されるのかわからないし、不安にもなる。

したがって、未来がどうなるのかを知りたい。
預言者が必要だ。
現代における預言者とは占い師だ。

だから占い師のところに行った。

さて、占い師のところに相談しに行ったこのママに対して占い師が行うことは、不安を植え付けることである。

赤ちゃんを連れたママが抱えがちな不安なんて相場が決まっている。

おおかた子供が病気がちとか、貧乏になるかもしれないとか、離婚するかもしれないとか、旦那がだらしないとか、仕事がないとか、介護問題とか、両手の指で数えれば済むくらいのカテゴリーのいずれかに含まれる。

そしてまるで判を押したようにそれらに関するワードを順次ジャブのように発言していって、客の反応を見て該当しそうなカテゴリーを深めていけばいいだけの話だ。

今回、このママが来店した占い師は、適当に「離婚」とか「旦那」みたいなワードを発したら、ママがそれに食いついてきたから、「離婚する」と断言して不安を煽ったに違いない。

コールド・リーディングという常套手段だ。

あるいは、客であるママの方がしょっぱなから「離婚するかもしれない」みたいなことを発言したかもしれない。

そしたら占い師は「いやいやあなたは離婚しないよ」などと言うはずがない。

もっと不安を煽るように、「お前は離婚する」と断言するだけである。

そして不安を煽って煽ってママをカモのように扱って金をむしり取る。

したがって、上記児童館においてこの「離婚すると占い師に言われた」と話をしているママに対して、その他のママ友2名が取るべき態度は、「いやいや、占い師の言葉なんか当てにならないし、離婚しなくて済むから」と述べることだ。

しかし実際の彼女ら2名の反応は、不安そうな声で「ふーん。。。」だ。

ふーんじゃねえよ。
何でそんな不安そうな声でさらに不安煽ってんだよ。

ママが会話に熱中しすぎると子供は遊んでくれそうな他人の親のところに行く

「港区のUR賃貸を見学しに行ったら超綺麗でさあ」

「へぇ〜」

何か様子が変だぞ。。。

もうちょっとこう、実のある話ができないのか。。。

ここは港区に比べたら全然平均年収が低い自治体だからこの自治体のUR賃貸に入るというのは理解できる。

そこへきて、何で港区とかいう超大金持ちが跋扈する場所の話が出てくるんだ。。。

離婚して貧乏になる予定なんじゃなかったのか。。。

しかもUR賃貸だからといって必ずしも家賃が安いわけじゃないし、まして港区のURに入るくらいだったらこの区の民間のマンションを借りた方が断然安いぞ。。。

さらに、彼女の話からは、離婚した先の生活の改善方法について、占い師からどのようなアドバイスを受けたかの話題が出てこない。。

離婚予定のママは一体何を占い師から聞いたのか。。。

あるいは、占い師は不安だけ煽ることによってアドバイスは別の機会にすることで、またの来店をさせるように仕向けたのか。。。

何だこの違和感は。。。

まるで異空間だ。。。

話の方向性がわからないし、聞いてる方の反応もおかしい。。。

この会話から、この児童館の暗黙のルールは読み取れない。。。

よく分からないものには手を出さないほうがいい。

つまり、早いところこの児童館から逃げたほうがいい。

しかも悪いことに、彼女の不安の原因は旦那だ。

少なからず旦那に恨みを抱いているかもしれない。

その恨みが、世の中の「旦那」というジャンルの人間に染み出している恐れもある。

そして私は旦那というジャンルに分類される人間ではある。

やばい。。。

幸い、彼女らは私の存在にそれほど関心を寄せていない。

よし、ひっそりと逃げるぞ。

しかし、我が息子は、ゆっくりと食事を楽しんでいる。

かまぼこを食べながら、楽しそうに歌っている。

食事はまだ後10分は続きそうだ。

その時、私の視界の端、ママ友グループの方向から、小さい手のようなものがにじり寄ってくるのが見えた。

ちょっとずつ近づいてくる音も聞こえる。

旦那が原因で離婚予定の家族の赤ちゃんがこっちに遊びに来やがった。

これはまずいぞ。。。

楽しそうに歌っている息子およびそれに応じて楽しそうな反応をしている我々の家族を見て、興味を持った赤かちゃんが遊びに来たぞ。。。

これはよくあるパターンだ。

ママ同士で会話が盛り上がると、子供は置いてけぼりになる。

そうすると誰も相手をしてくれないから、相手をしてくれそうな家族や親を探す。

そして今回、この赤ちゃんは私ら家族をターゲットにした。

まずい。これでこの赤ちゃんが我々の食事に割り込んできた場合、十中八九、離婚予定のママはこの赤ちゃんを止めるために我々の輪に入ってくる。

そしてその輪の中には、恨むべき「旦那」である私がいる。

私の存在が気付かれる。

そして「旦那」である私のことを悪く言ったり思ったりするに違いない。

ああどうしよう。こう言う場合どうやって切り抜けたらいいか占い師なら教えてくれるのだろうか。

そして赤ちゃんが私の腕を掴もうとした時、「ほら、◯◯ちゃん、こっちに来なさい。そろそろ帰るよ」という声がママ友グループから聞こえた。

そして「どうもすみません」という明るい笑顔で私に話しかけ、そのグループのママは去っていった。

去り際の彼女らの会話は、今日の午後の楽しそうな予定ばかりだった。
口調も楽しそうだ。

さっきまでの不安そうな話は一体何だったのか。

そうか全てその話はやっぱり架空の話であって、聞いている側がてきとーは反応だったのも、テキトーに聞いてるふりして受け流しているだけだったのか。

ということは変なママ友の会話は受け流すという対応が適切だということか。

でも架空の話かどうかはどうやって見抜けばいいのか。

そしてこの児童館の暗黙のルールは一体何なのだろうか。

いろいろな疑問を残したまま、私たち家族と、スマホ依存症の親の家族の2組は、その後も食事を続けた。

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