パスコ(Pasco)くるみブレッドとタカキベーカリーくるみ食パンの比較
秋になると誰もが考えることの1つに、「美味しいナッツが食べたい」ということがある。
「願わくば美味しいパンに美味しいナッツが練りこまれているのが食べられれば尚のことよろしい」、という欲望・欲求まで生じる。
そこで、くるみの入った食パンでおなじみのパスコ(Pasco)(敷島製パン株式会社)のくるみブレッド(3枚入り)とタカキベーカリーのくるみ食パン(3枚入り)について、両者の比較を行う。
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PASCO SPECIAL SELECTION くるみのカンパーニュを除外する理由
くるみのパンということで、くるみファンなら誰しも、カリフォルニアのくるみ協会が主宰する「くるみパン・オブ・ザ・イヤー」において、2015年にグランプリに輝いた「PASCO SPECIAL SELECTION くるみのカンパーニュ」を連想することと思う。
しかし、今回これを除外した。
なぜならまず価格が高い。
希望小売価格で259円するし、実際クイーンズ伊勢丹とかピーコックとかサミットとかで販売されてる価格も比較的高い。だって「パスコスペシャルセレクション」だからね。
そして価格が高い割には小さい。
あまりお腹にたまらないし、何かを挟むにしても大きさ的に限界がある。
さらに、「カンパーニュ」であるため、汎用性に乏しい。
やはり食欲の秋ということで、もうめっちゃくるみパン食べたいやん、めっちゃそのまま食べたいし、焼いてもいいしハムとか野菜とか挟んでもいいし何ならジャム等の甘味を挟んでもめっちゃええやんという欲望が渦巻く中、小さくて価格が高いものだと、家計が破綻する恐れもある。
くるみで破産。
そうなると、比較的低価格で汎用性が高い食パンで行くしかないっしょ。
と考えるのは必然の流れである。
そこでありとあらゆるスーパーマーケットを調査し、費用対効果のコスパが優れていて販売経路も確保されていて入手しやすい、という条件を満たすくるみ食パンを調査した結果、「パスコ(Pasco)のくるみブレッド」と「タカキベーカリーのくるみ食パン」の2つしか発見できなかった、という次第である。
なお、過去にくるみ パン・オブ・ザ・イヤーで日本一になったり優秀賞等の賞を受賞した、リトルマーメイドのくるみパン、フジパンのくるみメープル、ブーランジュリープチ・ブーケのくるみのクロッカン、ファミマのもちもちくるみパン、サクラのくるみとゴルゴンゾーラのカンパーニュ、その他大勢のくるみパンたちも除外される理由は同様で、入手経路とか、コスパとか、汎用性とかいろいろ考えると、やはりタカキベーカリーとパスコの食パンがバランスがいいんです。
ちなみに、タカキベーカリーのくるみ食パンは2012年に日本一に輝いている。
パッケージの比較
ご覧いただきたい、このパスコ(Pasco)くるみブレッドの秀逸なパッケージを。
くるみの香ばしさと、カリッとした食感が強調されるとともに、可愛いくるみのリアルに積み上がった様子が描かれている。
あらゆるパンのパッケージの中で、これほど優秀なデザインが施された食パンを見たことがない。
色使いもかなり計算されている。
シックでありながらカラフルな見た目。
屈指のカラーコーディネーターを保有していると容易に推察される。
もはや芸術。
これを見たら買い物中の奥様は一瞬「おっ」と足を止めること必定であり、マーケティングにも資する。
パスコは随分優秀なデザイナーを有しているし、マーケティング部門との連携が密であることが認められる。
たった128円(サミット)程度で購入できて、美味しさとともに、くるみの見た目まで鑑賞することができる。
食欲の秋と芸術の秋、両方を楽しむことができる贅沢さ。
パスコはどれほど大盤振る舞いなんだ。
さらに裏面をご覧いただきたい。
栄養面でも優れていることが記載されている。
美味しさとともに栄養も抜群であることが後押しされて、もはや買い物かごに入れないことがありえようか。いや、ありえない。
他方のタカキベーカリーはそれに比べるとだいぶ単純なのだけど、それによってタカキベーカリーが劣ると考えるのは早計。
タカキベーカリのパッケージは、ほぼすべてのラインナップにおいてほぼ共通している。
大きなフォントのタイトル、その下に簡単に記載された商品説明、そしてタカキベーカリーのロゴ。
もう見た目で「あ、これは(信頼性の高い)タカキベーカリーのパンだな」というのが瞬時に分かる。
また、パッケージデザインが似通っているのも、すべてのラインナップを制覇したいというコレクターにとってはたまらない。
くるみの美味しさを前面に出して人気を獲得するパスコに対し、タカキベーカリーは、タカキベーカリー社のものであることを前面に出して人気を獲得している。
いずれも秀逸な戦略であり、どちらに分があるかというのは判断が難しい。
パスコのくるみブレッドの方がくるみが多い
上記写真は、左にくるみブレッド、右にくるみ食パンを置いた図。
明らかに、くるみブレッドの方が、くるみ量、くるみ密度が多い。
パッケージでくるみが大盛りになっているとおり、くるみの大盤振る舞いは実際に実現されている。
パッケージは裏切らない。
そして、パン生地部分の色をご覧いただきたい。
くるみブレッドの方が茶色い。
もしかしたら穀物成分、ナッツ成分がパン全体で楽しめるのはパスコの方ではないかという推察が働く。
タカキベーカリーのくるみ食パンの方が大きい
正面図においてはタカキベーカリーのくるみ食パンの方が大きいことが容易に分かるが、側面図においてはどうだろうか、と比較したのが上の写真。
厚さは同等でありながら、やはりタカキベーカリーの方が大きい。
いずれも3枚切りで、スーパーで128円程度という値段もほぼ変わらないことから、タカキベーカリーのくるみ食パンの方が満腹感が得られるのではないかと思われる。
パスコのくるみブレッドの方がダイエット向き
次に、いずれのパンがダイエット向きかという観点で見ていく。
パスコのくるみブレッドは、1枚あたりでエネルギーが151キロカロリー、たんぱく質が4.6g、脂質が5.5g、糖質が20.0g、食物繊維が1.7g。
タカキベーカリーのくるみ食パンは、1枚あたりでエネルギーが199kcal、たんぱく質が5.8グラム、脂質が7.0グラム、炭水化物が29.2グラム。
カロリーや糖質、脂質の観点から見て、タカキベーカリーの方がやや太りやすく、パスコの方が太りにくいと言える。
さらに、あくまで見た目だけであるが、パスコの方がくるみのナッツ量が多いと推察されるから、さらにパスコはダイエット向きなのではという推察が働く。
タカキベーカリーのくるみ食パンの方がしっとりもちもち
両者の食感はどうだろうか。
両者をちぎった見た目。
上がパスコで下がタカキベーカリー。
タカキベーカリーのくるみ食パンの方がしっとりと千切れていき、パスコのくるみブレッドはややパサパサしている。
まあいずれも絶対的にはしっとりしているのだが、相対的に比較すると、しっとり感ではタカキベーカリーが上か。
これは次のように結論づけられる。
つまり、ナッツがたくさん入ればパサパサするのは当然であり、ナッツをより多く使ったパスコの方がしっとり感が少なくなるのは必至。
パスコのくるみブレッドの方が甘い
実際の味は、やはりナッツ成分の多いと思われるパスコのくるみブレッドの方が、ナッツの甘みがある。
タカキベーカリーの方もくるみは甘いのだが、くるみ量が少ないため、やや甘みが抑えられている印象がある。
パスコのくるみブレッドの方がおやつ向き、タカキベーカリーのくるみ食パンの方が食事向き
上記を総合すると、パスコのくるみブレッドの方がおやつ向きであり、タカキベーカリーのくるみ食パンの方が食事向きであると結論づけられる。
ちょっと小腹が空いた時に、よりカロリーが少なくて甘みが強いパスコをデザートのように使い、食事の主食としては、甘みが抑えられてカロリーの高めであるタカキベーカリーを取り入れるという使い方ができる。
目的やTPOに応じて使い方ができるという点で、両者の住み分けができているといえよう。
「2016 くるみパン オブ・オブ・イヤー」に投票した
というわけで、この両者のいずれかを「2016 くるみパン オブ・オブ・イヤー」に投稿しようとしたところ、すでに両者いずれも投稿がなされていた。
したがって、両者ともに投票した。
このいずれかが今年(2016年時点)でのグランプリあるいは優秀賞をゲットすることを願う。