栃木県の宝積寺駅・烏山市は子連れ家族の遊び場におすすめである
栃木県宇都宮市出身のわたくしであっても、未だかつて乗ったことのない「烏山線」なるものに乗って高根沢町と烏山市に遊びに行った。
かなり良かったので、メモしておきたい。小さい子どもも大人も楽しめる要素満載であった。
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JR烏山線は一時間に1本しか発着していない
いや、JR宇都宮駅というのはもう栃木県でいうところの都会中の都会、大都会なのだが、そこを始発駅として発車するJR烏山線が、なんと1時間に1本しか出ていない。
どうりで不便なわけだ。
これまで宝積寺駅に行ったこともあるし、烏山市に遊びに行ったこともあるが、宝積寺駅は本数の多い東北本線で行けるし、烏山市には自動車で行っていたので、わざわざ烏山線なるものを使うメリットがよくわからなかったのである。
が、乗ってみるとすごくきれいな車両だった。
アキュム(ACCUM)とボディに記載されている。
どうやら、EV-E301系電車なる、JR東日本で史上初の一般車両用の蓄電池駆動電車らしい。
そんなすごそうなものがこんな身近なマイナー路線を走っていたとは。
よく高校に通っていたときに、「いまなら烏山線が間に合う」とかどうとかいう話を同級生がしていたが、1時間に1本しか走っていない電車にのるためにやきもきする生活を3年間も続けていたクラスメートを改めて尊敬した。
宝積寺駅は隈研吾のデザインである
これも驚きだったのだが、宝積寺駅に20数年ぶりくらいに訪れてみたところ、めちゃくちゃデザインが良くてきれいだった。
こんなデザインだったっけ。
聞くところによると、2020年東京オリンピックのメイン会場を担当したことで有名な、あの隈研吾氏のデザインらしい。
うそだろ。
なんであんな世界的にも有名な超一流のアーティストが、こんなマイナーな駅のデザインをしてくれているの。
そんなに塩谷郡高根沢町の財政って潤っているのか、とは思えないほどの閑散ぶりなのに。
どうやら2008年にリニューアルされたらしい。私が高校生だったときにクラスメートの家に遊びに宝積寺駅に来た際は、たぶんこんなおしゃれな見た目じゃなかったと思う。全然覚えてないけど。
誰も押してなさそうな記念スタンプとか、電車マニアが垂涎しそうな模型とかが飾ってある。
とりわけ駅舎の天井の菱形がいい感じである。
菱形と菱形の間の隙間に蛍光灯が挟まっている感じとか、素敵である。
壁面は立派な石だ。大理石だろうか。あるいは栃木が誇る大理石だろうか。
JR宝積寺駅駅前のちょっ蔵広場・クリエイターズデパートメントは楽しい
駅前広場では落ち着いた中に大谷石か何かの石の蔵で作られたこじゃれた建物が建ち並ぶ。
ちょっ蔵食堂。
ビール等のお酒も飲めるようである。
高根沢焼ちゃんぽんなるローカルグルメもあるのか。価格もお手頃そうで興味深い。地元の再発見というやつである。
地元の農産物等も販売されている。興味深い。
大谷石かなんかの石の整列。気迫がある。圧を感じる。
The Creators Department(クリエイターズデパートメント)。
これは以前NHKの全国放送か何かで特集されていたのをテレビでみたことがあるぞ。
おしゃれで今時の若者作家が創業に向けて集う場所なのである。
これも大谷石っぽいかんじの高根沢町商工会館だ。
トイレまで大理石だ。
「たんたんプレミアム商品券」は完売するほどの大人気っぷりだ。町は活況を呈している。
高根沢町・烏山市は夏休みの子どもと一緒の虫取りに最適である
さて、小さな幼児のいる子連れ家族の夏休みの過ごし方としてはやっぱり虫取りに限る。
というわけで、早速宝積寺駅前の公園を散策していたら、幼虫のカマキリを発見。
蝉やトンボもいる。
東京23区だと意外とトンボの数が少ない。
アマガエルなんかも少ない。
栃木県で子ども時代を過ごした私にとっては当たり前のようにそこら中で見かけたような虫が、都心だといない。
そんな都会っこに虫取りの幅を広げてあげるためにも、やはり栃木県の田舎町は重宝する。東京からアクセスも容易だし。
さて、今回は知り合いのつてで、宝積寺駅から車で烏山市に向かうことになった。
ありがたい。
小生、烏山といえば、あのクローバーステーキハウスであり、ランチもディナーもあのしゃれた広い店内で見晴らしの良い眺めを楽しみながらステーキを食らうのが好きだったのだが、今回の目的は田舎で虫捕りである。
まるで映画に出てくるような、絵に描いたような夏休みの自然あふれる光景。小木須というエリアらしい。
夏休みにおばあちゃんちに帰省して泊まる、というシチュエーションのドラマや映画で典型的に出てきそうな大きな家々が立ち並ぶ。
近隣には小川や畑や田んぼ。
さて、今回の目当ては、オニヤンマを発見することだったが、早速息子はオニヤンマを捕まえた。
さらに、カブトムシや大きなキリギリス、カマキリ、大きなショウリョウバッタや、都内じゃみかけないようなよくわからない虫もいる。
キリギリスなどはおとぎ話にも出てくるくらいで、割とかわいい印象を持っていたのだが、この中で一番凶暴なのは明らかにキリギリスである。
自分の体よりも大きなショウリョウバッタにかみついて食っていた。
そして、カマキリならば、一度動かなくなった虫には興味を示さないものだが、キリギリスは、すでに死んだ虫の屍肉にも食らいつくほどの気持ち悪さ。
半端ない。
野生のキリギリスを見つけて捕まえたのは初めてである。
とにかく、烏山には宇都宮市内にもいないような昆虫が多く、きれいな小川には魚もいるし、近所には羊や牛もいるし、半端なかった。
そういえば梵鐘もつけた。除夜の鐘として使われるのだろうか。知らないけど。
八幡山公園(宇都宮市)さくら市(蒲須坂・氏家)もおすすめである
そういえばついでに私の農家の親戚がいるさくら市の蒲須坂や、私の実家の宇都宮市にも立ち寄ったので、子どもと一緒での夏休みの昆虫採集という観点から軽く紹介しておこう。
ここは山々ではなく、自然の多さや昆虫の豊富さでは烏山に負けるが、それでも田んぼのあぜ道でオニヤンマを捕まえられたことを付記しておきたい。
また、宇都宮市内だと八幡山公園というちょっと小高い山になった自然あふれる公園があるのだが、佳い昆虫がいるかなと思っていったら、宇都宮タワーのちょうど隣の一本木がやたら樹液を出すコナラかクヌギだったようで、スズメバチとカナブン、チョウチョがものすごい集まっていた。
その中からカブトムシの雌を発見。
スズメバチがいる中、決死の覚悟でカブトムシのメスをゲット。
真っ昼間でもカブトムシが捕れるとは。宇都宮市内で手軽に虫取りをしたいなら、八幡山公園はおすすめかもしれない。
やはり栃木は素晴らしい。毎年夏休みは必ず来たいし、定年後は住みたい。というか東京までのアクセスも新幹線一本ですぐに行けたりして容易だし、都内勤務の人でも栃木県に移住すれば、都内に住んで疲弊するよりも、はるかにQoLは高いのではないか。
栃木県は特に小さい子どものいる家庭にはおすすめの生活スポットであり、遊び場であるといえる。