糖質制限ダイエットにおすすめなローストビーフの美味しい食べ方
2016/12/26
ダイエットをする上で一番重要なことは、美味しく楽しく罪悪感なく食事をする、ということである。
つまり幸福感が必要であり、食べることで幸福感を提供してくれる食材として最も重要なポジションに位置付けられるものが「肉」である。
この「肉」を用いて糖質制限を推奨し、もってダイエットにつなげようという意志のあるレストランがあるという噂を聞いた。
肉塊 UNO(ウーノ)(虎ノ門)だ。
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肉塊 UNO(虎ノ門)はダイエットに最適な食べる順番ダイエットの食事方法を我々に示唆する
肉を食べると太るというのは誤解である。
むしろ低糖質でタンパク質が多く、さらに幸せホルモン「セロトニン」を含んで食べ応えのある肉を食べることで、多大なる満足感を得ているのにも関わらず太りにくいという、いいとこ取りで欲張りな食生活を送ることが可能となってしまうのである。
ではどのような肉が好ましいか。
ローストビーフだ。
赤身肉を使ったヘルシーなローストビーフは、無駄な脂肪分がすくない上に噛み応えも抜群。
しっかりとした噛み応えと良質なお肉の旨味。
これが備わっていればもう一噛みごとに満足感のオンパレードである。
上記写真を見て欲しい。
類稀なツヤ感、適度な肉汁、そして分厚い切り方の肉と、計算され尽くされた焼き具合。
レア気味に焼かれたピンク色の赤身部分は噛み応えがありながらも柔らかく、もはや至福以外の何物でもない。
そして特筆すべきは、この最高の肉を主軸に据えたこのワンプレートの完璧な布陣であった。
肉、レタス、ゆで卵、豆、海藻スープ。
どのあたりが完璧かを考える上で、各々のGI値に着目したい。
牛肉は45前後、レタスは20前半、卵が30、豆類は30台、海藻類は大体20以下、との目安は基本である。
そして、「食べる順番」ダイエットの基本を思い出して欲しい。
その方法は、「GI値の少ない順に食べる」という原則だ。
となると、「この順番で食べろ」ということをUNO(ウーノ)は示唆する。
つまり、
- 海藻スープ
- レタス
- 卵
- 豆
- 肉
の順である。
しかし、いちいちGI値を覚えておくのは面倒であり、順番を考えることが非常に面倒である。
その点においてUNOは、食べ順に関連する煩雑さを最小限に抑えてくれていることがわかる。
すなわち、各々の食材のGI値及びそれらの差異を推定することが容易だということだ。
具体的な数値がわからなくても、「海藻類は大体最低ラインの値」「刃物の野菜類は低め」「豆類は刃物類に準じて低め」「卵はその中間くらい」「肉・魚介類は40から50の間くらい」と大体把握しておけば良い。
食事をする上で、何の躊躇もなく、何の迷いもなくゆったりとした心持ちで楽しむことは、その後の満足感に影響を与える。
というわけで、私は「食べる順ダイエット」の手法を遺憾なく発揮し、なんの躊躇もなく、何の太る心配もなく、一心不乱に満足感を覚えながら食べ進めようとしたわけである。
何の迷いもなく。
ローストビーフの下からチキンが出現するまでは。
赤身のローストビーフと脂身たっぷりのジューシーな鶏肉はどちらを先に食べるべきかという命題
ローストビーフを食べに来ていて、ナイフとフォークを進めていった際に、その影からローストチキンが顔を出すということを想定できただろうか。
最初、「これは牛肉の脂身の多い部位なのではないか」と考えた。
しかし、見た目が明らかにチキンであった。
ローストチキンである。
いや、普通であれば、「これはラッキーだ。まさか牛肉に加えて、鶏肉まで食べられるとは」と喜ぶところだろう。
私も喜んだ。
しかし束の間の喜びであった。
というのも、「食べる順ダイエット」を厳格に適用しようとした場合に、チキン以外の上記料理であれば、容易にGI値の大小が推定できたため、何の躊躇もなく、何の不安もなく、食事を楽しめたわけである。
しかし、突如としてチキンが現れた。
この場合、明らかに鶏肉のGI値は、牛肉のそれに限りなく近いということが想定される。
そういった際に、上記の「食べる順ダイエット」を厳格に適用しようとすると、牛肉と鶏肉のいずれのGI値が小さいのかがわからない。
つまり、牛肉を先に食べるべきか、鶏肉を先に食べるべきかに躊躇する。
躊躇するということはすなわち、食事が心から楽しめない。
いや、何もそこまで厳格に適用する必要はないのではないか、と思われるかもしれない。
しかし肉塊UNOは「糖質制限」を推奨している店であって、明らかに糖質制限ダイエットに精通している。
そして、糖質制限ダイエットを熟知している人ならば、同時に「食べる順序ダイエット」に関しても明るいはずであり、もしもこの食べる順序ダイエットに反するようなことをすれば、にわかだと思われてしまうのではないか。
やはり食べる順序ダイエットのルールを厳格に適用し、これ見よがしに店員に「俺はすべての食材のGI値を熟知しているプロの客だ」とアピールすることにより、店員に「この客は分かっている客だ」と認めていただける可能性がある。
そしてそれを複数回重ねることにより、VIPルームに通していただける等の特典も得られるかもしれない。
そう考えると、ますます、牛肉を先に食べるか鶏肉を先に食べるかを間違えたくはなかった。
そこで私はローストビーフと鶏肉をどちらを先に食べるべきかを考えた。
何なら、その場でスマホでGI値を調べればいいではないか、そして1ポイントでも少ない方を先に食べればいいだろう、と思われるかもしれない。
だが、ビジネス上のランチにおいてスマホを見るというのはマナーに欠ける行為だ。
文明の利器を使えない場合において、自分の経験値から最適解を導き出すことこそ、真のビジネスパーソンといえる。
そして、ローストビーフを先に食べるか、ローストチキンを先に食べるか、という問題に正解できるかどうかは、私は真のビジネスパーソンに値するか否かが試されていると言えた。
赤身のローストビーフと脂身たっぷりのジューシーな鶏肉はどちらが太りにくいのか
食べる順番ダイエットでは、血糖値が上がりにくい順番に食べることが推奨されている。
これを上位概念化して言えば、要するに、太りにくい順番に食べましょうというわけだ。
となると、ローストビーフは赤身。
これはもう低脂肪高タンパクで明らかに太りにくい。
一方で、鶏肉はジューシーな脂身が満載だ。
となれば、いずれが太りにくいかを考えた際に、ローストビーフを先に食べ、その後にローストチキンを食べるのが正解となる。
皿の配置から、どの食材をどの順番で食べるかを推定
さらにローストビーフを先に食べるべきという推論を後押しする証拠として、プレート内の食材の配置に注目したい。
前述の通り、ローストチキンは、ローストビーフの下に隠れていた。
つまり普通に食べ進めた際に、ローストビーフを食べたらチキンが出てくる、という寸法だ。
となれば、出てくる順に食べるというルールを適用した場合には、チキンを後に食べるのが自然であり、やはりローストビーフを先に食べるのが正解となる。
出口戦略から逆算する
さて、食事の満足感を考える際にもう一つ忘れてはならないのは、「出口戦略を考える」ということだ。
つまり、食事を終えた際に、「ああ美味しい○○だった」との感想を抱いた場合の「○○」に何を入れたいか、ということである。
仮に今回の食事において、ローストビーフよりもローストチキンを最後に食べるとする。
ビーフもチキンも、いずれもプレートの主役を張れるほどに質が高い。
この場合、後に食べた方の味が食事の後も口に残ることになるため、最後に食べたものの印象の方が強く残る。
そうなると、チキンを最後に食べれば、「ああ美味しいチキンだった」と感想を抱きながらオフィスに戻ることになるだろう。
そしてふと立ち止まって考えるのだ。
美味しいチキンだっただと。。。?俺はチキンを食べに行ったのだろうか。。。ローストビーフを食べにあの店に並んで入ったのではなかったか。。。?そしてローストビーフの味はどんな感じだっただろうか・・・?いまこの口の中に残ってるのは脂身たっぷりのチキンの後味だ。。。しかしローストビーフの味がどのようなものだったかが思い出せない。。。なぜだ。。なぜなんだ。。。君の味は。。。君の名は。。。思い出せない。。。
となるに決まっているのであり、次の日もまたローストビーフを食べに来ることになるに決まっているわけであって、まあそれはそれで美味しいから毎日通いたいお店なのだけれど、やはりローストビーフを食べにきたからにはローストビーフの余韻に浸りたいと考えるのは自然。
そうしたらやはりローストビーフを最後に食べるに越したことはない。
これは食べている最中にも同様にいえることであって、ローストビーフは赤身中心であっさり。
一方でチキンは脂身たっぷりでジューシー。
となると、最初にローストビーフを食べた時は美味しいと感じても、やはり脂身の味の濃さ、味のインパクトには勝てないわけで、
最初にローストビーフ → 旨い
2番目にチキン → 旨い
3番目にローストビーフ → あれ?味が薄い?
とかなってしまいやしないだろうか、という懸念もあった。
どうすれば良いのだろうかと散々考えた。
そして私に天啓が訪れた。
一つ一つの食材を順番に食べるサイクル食べ
もはやこれほど画期的な食べ方をこれまで思いついた人はいるのだろうか。
つまり私が考えたのは、「サイクル食べ」である。
具体的に申し上げると、今回のようにレタスのサラダ、豆のサラダ、卵、海藻スープ、ローストビーフ、ローストチキン、と出てきた場合に、バランスよく食べるというわけだ。
食べ順番ダイエットなどという流行に毒された意識の高いOLなどは、厳格にGI値の数値ばかりを追い求めて、次のように食べる。
海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→海藻→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→レタス→卵→卵→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→豆→ローストビーフ→ローストビーフ→ローストビーフ→ローストビーフ→ローストビーフ→ローストビーフ→ローストビーフ→チキン→チキン
蓋し、頭の柔軟性のかけらも感じられない典型的な思考停止人間である。
変化の大きいグローバル社会で勝ち残る真のビジネスパーソンに言わせれば、そう行った原理原則を熟知していながらも、予測のできない状況において臨機応変に対応できなければならない。
合目的的にスタイルを崩すのだ。
そして私のとった戦略は以下だ。
海藻→レタス→豆→卵→ローストビーフ→海藻→レタス→豆→卵→ローストビーフ→海藻→レタス→豆→ローストビーフ→海藻→レタス→豆→チキン→海藻→レタス→豆→ローストビーフ→海藻→レタス→豆→ローストビーフ→海藻→レタス→豆→チキン→海藻→レタス→豆→ローストビーフ→ローストビーフ→ローストビーフ
これによって、最後にローストビーフを食べるという目的を達成しながらも、途中に脂ジューシーなチキンを挟んでも海藻やレタスによってその脂分が口から洗い流されることにより、ローストビーフの食感を失うことはない。
これが真のビジネスパーソンのやり方だ。
チーズパンが旨い
なお、忘れてはならない伏兵が、ポンデチーズというジャンルに属すべきチーズパンが添えられることだ。
これはランチメニューにおける唯一の炭水化物である。
ただし糖質制限をうたっているためか、非常に小さい。
本来ならばパンも不必要にしたかったところだろうが、まだ完璧に糖質制限ダイエットに精通していない客であっても満足して食事が楽しめるよう、少ないながらも炭水化物を添えたことで客層を広げているのであろう。
凄まじい戦略だ。
さらに言えば、ただのパンではなく、チーズパンにしたところも素晴らしい。
チーズのGI値は小麦よりも段違いに低い。
そうであれば、ポンデチーズのGI値は全体的に低く抑えられることになる。
もはやこの糖質制限の細部にまで行き渡る信念に、恐れおののくしかない。
しかしやはり糖質であることには変わりがないから、やはりローストビーフよりも後に食べるべきだろう。
炭水化物は最後の最後に食べる。これは鉄則である。
そして私は最後にこう思いながら店を出る。
ああ、美味しいチーズパンだった、と。
住所:東京都港区西新橋2丁目15-17 リッツ虎ノ門ビル1階
ランチの営業時間:11:30〜14:00(13:30ラストオーダー)
(人気店なので早めに並ばないとローストビーフランチがなくなる可能性がある模様)
定休日:日曜日