練馬区子育てのひろば「ぴよぴよ」のひろば室と一時預かり室がすごい
2019/10/30
練馬区の子育てのひろば「ぴよぴよ」がすごすぎたので、そのすごさを書く。
Contents
練馬駅のぴよぴよが日曜祝日営業の便利さですごい
ぴよぴよとは練馬区立の子育てのひろばであって、広場で遊んだり一時預かり室のようなサービスを提供する施設である。
その場所は練馬区の様々な場所に点在しているが、特にすごいのは以下だと判断した。
- 練馬ぴよぴよ
- 貫井ぴよぴよ
- 光が丘ぴよぴよ
- 大泉ぴよぴよ
- 関ぴよぴよ
なぜすごいかというと、祝日も営業しているからである。
区の施設で祝日も開いているというのはAランクのすごさである。
さらに以下2つはSランクのすごさである。
- 練馬ぴよぴよ
- 光が丘ぴよぴよ
なぜなら、通年開室だからだ。
小さい子供がいる家庭は、日曜日の遊び場に困る。
あるいは、日曜日にちょっと用事があって一時的に預かってもらいたいという需要もあるだろう。
それを叶えるのがSランクの2施設だ。
今回、日曜日の夕方に練馬区の練馬駅付近に用事があって、それまでの時間をどう過ごそうか迷っていたところ、練馬駅付近に練馬ぴよぴよなるSランクの施設があることを知ったので、そこに行ってみることにした。
日曜日であろうともサンカードは必要ない
日曜日に事前電話もなしにいきなり訪問するにあたり、以下の2点を主に心配していた。
- サンカードを持っていない
- 練馬区の住民ではない
まず1点目。
児童館を使ったことがない人にはその存在をご存知ないだろうが、子供達やその親にオープンな施設である児童館は、急にオープンな感じじゃなくなる日がある。
日曜日だ。
土曜日や平日なら、何の身分証もなしに入れる。
誰に対してもオープン。そこには区別も境界も上下関係も何もない。
誰に対しても平等なユートピア。
しかし日曜日になると急に様相が変わる。
「サンカード」なるカードの提示を要求される。
今まで誰に対してもわけへだてなかった児童館が、急に「会員じゃないと入れてあげないぞ」的な雰囲気になる。
「サンカード」。。。「日曜日」の英語名「サンデー」とか太陽の「サン」とか様々な要素を含意していると思われるこのカードに我々はしばしば悩まされてきた。
一番の悩みは、とにかく「忘れる」ことだ。
平日や土曜日と同じ感覚で児童館に向かい、到着して受付で今日が日曜日でサンカードの提示が必要なことを知ってがっかりしながら家に取りに戻る。
これを反省して、事前にカバンの中に入れておいたはずだったサンカードが、児童館に到着して取り出してみたら、スーパーのポイントカードだったりしてまたがっかりする。
まあ、実際にはサンカード忘れていったとしても入れてくれたりしたことがあったので深刻な問題ではないのかもしれない。
しかし、特定の児童館の特定の職員さんのご配慮でそのような親切な処置をしてくださっただけなのかもしれないし、忘れないに越したことはない。
というか、本当はサンカードがないと絶対に日曜日に児童館に入れないかもしれないのに、そのように特別処置をしてくれたことをこうやって公表することで、特別処置をしてくれた職員さんに厳しい罰則の処置が降りたりしたらまずい。
誰がサンカードを忘れた親の入室を許可したのだ。
サンカードを忘れたのに児童館に入れた、みたいな話がこのブログに書いてあるぞ。
そんなルール違反を許した職員がこの中にいるならこの場で手を挙げろ。誰も挙手しないのなら全員同罪だ。
みたいな犯人探しが始まったりしないだろうか。
みんなサンカードを忘れない方がいい。
とはいえ、普通ならありえない些細なミスが、忙しい子育て中だとありとあらゆる場面で起こる。
だからサンカードなどというカードは最初からなければいいのにとか思うこともごく稀にあり、微妙なストレスとなる。
こういったストレスから解放される、「日曜日であろうとも誰でもご自由にお入りください」のホスピタリティー。
このもてなし感はすごい。
区外の住所の住民でも使える
公式ホームページには、誰でもご自由にお越しください的なことが記載されている。
具体的には、「0歳から3歳の乳幼児とその保護者の方を対象とした、親子で自由に来所できる施設です。予約はいりません。自由に来室してください」という文章だ。
この文章から察するに、「もう誰でもオープンだから。堅苦しい決まりとか気にしなくていいから」的なオープンマインドを感じる。
一方で、ぴよぴよが練馬区の施設であることも記載されている。
これらの記載を総合すれば、「練馬区の住民にのみ自由に使うことを許された公的な施設」であることは明らかであるものの、「練馬区に税金を払っていない区外の住民には解放されていないのではないか」という懸念がある。
だから、当日いきなり突入して「いや、練馬区以外の人はお断りですよ」とか言われた場合には路頭に迷う。
何しろ、練馬駅近辺には幼児が満足に時間を過ごせる場所が絶望的にない。
あるとすれば、練馬駅に接続されたココネリ(Coconeri)からロータリーを見下ろしてバスを眺めるか電車を見るかくらいである。
しかし、真夏の炎天下でこれをすると熱中症にかかる。
もし入れなかったらどうしよう、という気持ちで突入した。
というか、普通なら電話で事前に確認すればいいのだけど、私のように電話を契約していなくていつも公衆電話から発信している人には、電話を気軽に使うことが難しい。
したがって、「誰でもご自由にお越しください」の雰囲気を信じて、どうか入れてくれますようにと心の中で祈りながら突入した。
そして、初回の場合には名前や住所、電話番号を所定の用紙に記載することを言われる。
その住所欄を見て慌てる。
練馬区であることは前提として、練馬区内の町名から記載するような欄になっているのだ。
しまったこれ入室お断りフラグか。
正直に区外から来た旨を伝えた。
結果、普通に入室させてくれたし、別に区外だろうが区内だろうが区別してないし、何の心配もいらないし、いつでもまた来ていいし、練馬駅に立ち寄ったらお気軽に来ていいし、何の用もなくても5分程度でももういつでも来ていい、真夏は外が暑いから涼みに来るだけでもいい、とにかく来ていい、という凄まじいオープンマインドだった。
アットホームな雰囲気
12時から13時まではランチタイムになっており、テーブルが用意されている。
我々はそこでランチを食べながら、そのアットホームな雰囲気に癒された。
手作り感溢れる飾り付けや家具は、まさに家にいるかのようであり、文字通りの「アットホーム」であった。
とても座り心地のいい手作りの椅子がある。
これは何でできているのかと尋ねたら、「牛乳パック」だそうだ。
1リットルの紙パックの上部開口を完全に開いて、完全な中空の角柱部材にする。
その中空部に、負った牛乳パックを8パック分詰めると、とても頑丈な中実の角柱部材になる。
この頑丈な角柱部材を所定数並べて互いを接着し、さらに全体をオカダヤ等で販売されているような布で覆うことにより、かわいい椅子の出来上がりだ。
このような手作りの家具やおもちゃが室内を居心地の良い温かみのある空間にしている。
ロッカーや清潔なトイレの充実
たいていの児童館に行く場合、荷物の置き場に困ることがある。
オムツやお弁当、抱っこ紐や着替え等の入ったパンパンのバッグに加え、近所のスーパーで買い物した場合だと、食材の入った袋などもあったりして、大きな荷物を抱えたまま児童館に来館するパターンが多い。
このような荷物は常に目に見える場所に置いておく必要があるものの、子供はあちこち移動したがるから、重い荷物を持ち歩いて子供と遊ばなければならない。
しかし、ぴよぴよでは、完全にその荷物への配慮が行き届いていると言える。
なんと目に見える場所に、大きな容量のロッカーが完備されている。
上の写真を見ればわかる通り、1部屋当たりの容積が大きい。
もう有料にしてもいいんじゃないかと思われるくらいに広くて奥行きもある。
それが20部屋もあるという充実ぶりに驚きを隠せなかった。
なお、トイレは、トイレトレーニング中の幼児が好むあの小さな便器がある。
このタイプのトイレは、通常の児童館ではなかなかお目にかかれない。
この配慮は半端ではない。
充実のおもちゃラインナップとおままごとへの本気度
おもちゃや絵本の数が充分に用意されている。
しかし一番特筆すべきはおままごとエリアだろう。
木製の調理台の下には、4つの大きな箱。
この箱に大量の食材が入っている。
これほどの量の食材はなかなかであり、しかもその箱がまた上記椅子のような手作りである。
これはほんの一部だ。
洋食も和食も調味料もドリンクも多様なため、想定しうる限りの様々なスタイルの料理屋ごっこに対応して遊ぶことができる。
そして2つ上の写真の左端の箱内に見えている無数の布。
手作りのエプロンや巾着袋、ナップザック等だ。
このなんというアットホーム感だ。
そしてこれだけ小物が揃っていると、料理ごっこが本格的になる。
おままごとがいかに子供の知育にいい影響があるかをスタッフの方々が熟知している証拠であり、おままごとへの並々ならぬ本気度と覚悟がうかがえる。
多様なイベント
伺った時間帯はフリースタイルだったが、平日は様々なイベントが用意されている。
この点は通常の児童館と似ている。
練馬ぴよぴよの一時預かりは日曜日も営業している
ぴよぴよでは、このようにフリースタイルで遊べるひろばに加えて、「一時預かり室」なるサービスも提供している。
こちらは残念ながら練馬区在住の家庭だけが対象になっており、当然ながら料金は無料ではなく1歳以上では3時間を1単位として1500円かかる。
とはいえ、破格の安さである。
加えて、子育てスタート応援券も使える。
このような施設を見つけるのが困難な我が自治体では、子育て応援券の使用先に困って有効期限内に使い切れない家族もあるというのに。
しかしこのような綺麗で安心な施設での一時預かりで子育て応援券が使えるなら、結構な親が消費できそうだ。
ところで、保育園のように職員の手がかかるようなこの施設は、日曜日は休みな雰囲気がありそうだが、練馬駅のぴよぴよでは一時預かり室でさえも日曜営業であった。
事実、ココネリの4Fの屋上庭園に向かう途中から覗き込んだかぎり、かなりの数のベビーカーが置いてあり、その繁盛ぶりが伺えた。
ぴよぴよの職員は子育て環境の充実のために、日曜日もがんばって働いているのか。感銘を受けた。
こう言った施設は今後もどんどん拡充すべきであると思った。
練馬区は子育てに寛容である
たったこれだけの事例から判断するのはアホ臭いが、ぴよぴよのあまりの充実ぶりに感動し、練馬区に引っ越したいとすら考えた。
子育て世帯への環境を良くしたいという並々ならぬ努力の結晶が感じられる。
帰り際、我が自治体でもこのような成し遂げた子育て施設の拡充がなされればいいと考えたし、「そういえば私は牛乳じゃなくて1リットルの豆乳を飲んでいるので、パックの形状や材質から考えると、豆乳パックから同じような家具を作るのは困難だな」とも考えた。
住所:〒176-0012 練馬区豊玉北5丁目18番12号
電話番号:03-3993-8200
営業時間:通年開室 週7日営業 午前9時~午後4時(年末年始は休み)
住所:〒176-0001 練馬区練馬1丁目17番1号Coconeri4階
電話番号:03-6758-0142
営業時間:通年開室 週7日営業 午前9時~午後6時(年末年始は休み)
他のぴよぴよについて
練馬区内には様々なぴよぴよが存在する。色々と使い分けてみると面白そうである。
例えば以下で書いた光が丘児童館ぴよぴよは、児童館も公園も併設されている感じで、すごくおすすめな気がする。