吉祥寺の喫茶ロゼのシーフードピラフは子連れランチにおすすめである
東京都武蔵野市吉祥寺の喫茶ロゼにビーフシチューを食べに行ったところ、シーフードピラフがすごかったという驚愕の結論を得たので、その事実を記載したい。
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川越シェフが100点をつけたという喫茶ロゼ
ことの経緯は、ある木曜日に妻が「ビーフシチューを食べたい」と言い出したことによる。
そしてその日は吉祥寺に行くことになっていた。
そして妻が提案してきたのが「喫茶ロゼ」である。
「ここのビーフシチューが食べたい」とのことだった。
しかし私は、この喫茶ロゼについて詳細に調べたところ、「全席喫煙可」であり、分煙もされていないという情報を得た。
私はタバコの煙の匂いを嗅ぐと偏頭痛をするくらいにタバコが嫌いだし、2歳の子供を連れて行く予定だったので、喫煙可能なレストランはNGであった。
そして「吉祥寺 ビーフシチュー」と検索すると、「シャポー・ルージュ」なる店がヒットした。
食べログで高得点を出している店であり、席数も多く、完全禁煙であるため、ここにしようという代案を出した。
しかし懸念していたのは、木曜日は定休日であるとの情報が得られたことであった。
さらに、ビーフシチューのメニューがランチメニューとして記載されていないことであった。
2000円強のコース料理としてビーフシチューのコースなるメニューがあったけれども、それを昼に食べられるのかどうかは不明だった。
さらに別案として「キッチンククゥ」という洋食屋もヒットしたが、こちらは席数が9席しかなく、カウンター席ばかりということで、2歳児を連れて行くには難しいことが予測された。
一方で「喫茶ロゼ」は、子連れや赤ちゃんを歓迎する旨の記載がホームページにも書いてある。
ただ、分煙されていないことについても注記されていた。
この状況は非常に難題である。
しかし妻は、「喫茶ロゼがいい。何故ならば、あの川越シェフが満点をつけて絶賛したほどの店だからだ」と言った。
あの川越達也が満点をつけただと。。。?これは問題作だ。行くしかない。
メニューを選ぶだけで楽しい
店内の入り口に着くと、まずは2階への階段を登る必要があった。
ベビーカーを押していたため、ベビーカーごと階段を上がるしかない。
ベビーカーを運びながらようやく上がったは良いものの、店内が満席だったらせっかくの努力が無駄になるため、まずは私だけが階段を上がって店内に入り、「小さい子供連れの3名であるが入店可能か」ということを尋ねると、優しそうな女性の店員さんが、大丈夫であることを教えてくれた。
子連れにも優しい店であることがうかがえた。
そして座席についてメニューを見る。
すでに心の中では決まっていた。
あの川越シェフが絶賛したというビーフシチューを大人2名分頼み、まだ小さい2歳の子供には、私と妻の分を与えることでシェアして食べようという腹づもりであった。
しかし念のため、メニューを息子に見せて「どれが良い?」と尋ねる。
一応、「ビーフシチュー2つを頼んで、それをみんなでシェアしようか」とも付け加えた。
すると息子は「ピラフ」と言いながらピラフを指差した。
なんということだ。
そして続けざまに、「僕はピラフ。パパはオムライス。ママはスパゲッティ」と言った。
これはまずいことになった。
まず2歳の子供が大人一人分のピラフを食べきれるはずがない。
だから2名分の注文をして、3名でシェアしても問題ないはずだった。私は少食だし。
しかしながら、3名で来ているのに2名分しか頼まないというのも変だし、そもそも子供の人数をカウントせずにランチ代を浮かそうと考えている自分の浅はかさも少なからず感じていた。
そこで、3名なのだから3名分頼もうという妥協案に達した。
しかしそれでも問題だったのは、当初予定のビーフシチューが、息子の案だと外されている点にある。
これでは何を目的に喫茶ロゼに来たのかわからない。
私は、「じゃあピラフも頼むけど、パパとママはビーフシチューでいいよね」と言った。
しかし息子は怪訝そうな顔で、「僕はピラフ。パパはオムライス」と譲らない。
スパゲッティだけは外してくれたようだ。
そこで結局、ピラフとオムライスとビーフシチューを注文することにした。
さらにピラフには「シーフードピラフ」と「エビピラフ」と「カレーピラフ」があるようだった。
私は「どうせならたくさん海産物が入っているシーフードピラフがいいんじゃないかな」と思ってそう息子に進言すると、それでいい、ということだった。
エビピラフも捨てがたいが、多分エビもシーフードピラフに入っていそうだった。
カレーについては、2歳の我が子はあまり好きではないので選択肢に上がらなかった。
コーヒーか紅茶を別途つけると200円増しになるが、特に必要なかったので、つけなかった。
しかしなぜか「特製ビーフシチュー」だけはデフォルトでコーヒーまたは紅茶をつけることが前提になっており、外すことができなかった。
それによって価格が他のメニューよりも高めの1100円になっているところがあまり納得できなかったが、ビーフシチューで脂っこくなった口の中を食後にコーヒーか紅茶でさっぱりさせる様を思い浮かべると、納得できた。
それに、他のメニューよりもちょっとくらい高いからと言ってビーフシチューをやめる選択肢はあり得なかった。
なぜなら川越シェフ絶賛のビーフシチューを食べることが本来の目的であり、その他のメニューは少なくとも今回においてはどうでも良かったからである。
喫煙について
なお、今回、入店する際に、あまりにもタバコを吸っているお客さんが多い状況だったら、入店をやめて別の店にしようと考えていた。
しかし、思ったより煙はすごくない。
と言うか、誰もタバコを吸っていないじゃないか、とすら思った。
実際には一人だけ吸っていた。
3名で座れる席は窓際であり、店員さんが窓を少しだけ開けてくれていたので、あまり煙が気にならないで済んだのだった。
なお、そのお客さんは帰り際、我々のところに「タバコを吸って申し訳有りません」と言ってくれた。
別にそれほど気にならなかったし、いや、実際には多少気になってはいたけど、そもそも喫煙可能な店と知っていながら子連れで来た我々が悪いわけだから、この状況において喫煙者が嫌煙者に頭を下げる必要はないと思うのだけれど、とても礼儀正しくて感じのいいお客さんだと感動した。
そして、そう言ったお客さんが通うこの店もまた、素晴らしいお店なのだろうと推察された。
ただ、その人が帰った後に、次のお客さんもタバコを吸う人だったので、タバコの匂いが苦手な人や、妊娠中あるいは小さい子供の育児中でタバコに非常に敏感になっている人は、そちらが気になって食事を楽しめないかもしれない。
シーフードピラフがすごい
全品サラダが付いていたので、まず最初にサラダが運ばれて来た。
キャベツとレタスとトマトのサラダである。
生の葉物野菜は子供は苦手だったので、トマトだけをあげて残りをパパとママがもらうことにした。
しかし疑問だったのは、ビーフシチュー、オムライス、シーフードピラフの3つのメニューを頼んだのは確かなはずなのに、サラダの数が2名分だったことである。
まさか、小さい子供はまだ生野菜を食べないだろうということで店員さんがあえて気を利かせてサラダを出さないことにしたのではないか。
確かに、子供が食べずに廃棄処分になってしまっては問題だ。
しかし大丈夫。私が食べるから。それにトマトは子供は好きだし。
というわけで、サラダが1個来ていないんですが、ということを店員さんに言おうと思ったが、そのタイミングを計るのが難しかった。
言いようによっては、クレーマーみたいになってしまう。
また、サラダが来ていないくらいでいちいち文句を言うような器の小さい客と思われるのも癪だった。
そこでもう少しだけ待つことにした。
やがてシーフードピラフが配膳された。
これは美味しそうである。
息子が早速、「もう冷めてるかな。ふうふうしなくても食べられるかな」と言いながらスプーンを手に取り、早速あさりをとって食べた。
店員さんが息子に配慮して小さい子供用のスプーンと取り分け皿を出してくれいた。
しかし子供はそれを使わず、大人用の大きいスプーンで、大人が食べるピラフの皿から直接食べた。
子供は何かにつけて背伸びして大人の真似をしたがる。
そして大きなスプーンで食べることのメリットは、この美味しいピラフを一度にたくさん食べられることにあった。
息子は一口ピラフを食べると、もはや止まらなくなった。
あさりがあった、ホタテがあった、エビがあった、イカがあった、と興奮気味であった。
食事がとても楽しそうであった。
食事を家族で楽しむということは、食育の上で重要な要素である。
そしてグリーンピースなどのミックスベジタブルも率先して食べた。
かなり美味しそうだったので私も一口もらった。
美味しい。
この店は、川越シェフ絶賛にビーフシチューに加えて、ノーマークだったシーフードピラフまでも美味しいのだ。
子供はやがて踊り出した。
特に美味しいものを食べている時に出る意思表示だった。
これは他のメニューも期待大だ。
オムライスもビーフシチューも美味しい
オムライスがきた。
綺麗なラグピーボール状のオムライスだ。
なんと、オムライスはワンプレートランチのようになっており、同じお皿にサラダもついていると言う仕様だった。
サラダが一個来てないよ、と店員さんに言わなくて良かったと思った。
危うく空気が悪くなるところだった。
オムライスの中身のケチャップライスにはトウモロコシがふんだんに入っている。
これは子供も好きなのではないかと思い、子供にもシェアしたところ、ものすごく美味しそうに食べた。
すでにピラフはものすごい勢いで消費されていた。
ビーフシチューも来た。
小さい鍋形状のさらにビーフシチューが盛られていた。
中には肉やジャガイモ、ニンジン、ブロッコリーなどが大きなサイズでゴロゴロと入っていた。
これは美味しい。
シチュー→ライス→シチュー→ライス
の手が止まらない。
さすが川越シェフが褒めるだけある、と感心した。
シチューの中にライスを入れて混ぜて食べたらなおのこと幸せだろうなと考えたが、みんなでシェアする関係上、それはできないなと思った。
また、マナー的にもそのような食べ方はどうなのかな、と思った。
そしてブロッコリーなどの野菜を子供にシェアすると、それも食べた。
普段はカレーやシチューが嫌いなのに、このビーフシチューの野菜は食べる。
かなりの美味しさであることがわかる。
もうどれも美味しかった。
さすが川越シェフが絶賛する店だと思ったし、店員さんもとても感じがよく、満足して外に出た。
川越シェフが褒めたのはシーフードピラフである
外に出て、いやーさすが川越達也が褒めたビーフシチューだった、美味しかった、と述べたところ、妻が「いや、川越達也が褒めたのはシーフードピラフだよ」と言った。
これは驚愕の事実だった。
あの文脈だと、川越シェフが褒めたのはビーフシチューだったかのような言いぶりではなかったか、と思った。
そして確かに、店外の看板には、川越シェフがシーフードピラフを褒めたと言う、「お願い!ランキング」なるテレビ番組のスクリーンキャプチャが貼られていた。
しかし疑問が残る。
川越シェフが絶賛したものがシーフードピラフと知っていたのであり、ビーフシチューについては触れられないとわかっていたのであれば、あえてビーフシチューを食べる目的でこの店に来る意図がわからなかった。
また、最初にメニューを選ぶ際も、息子が「ピラフ」と言わなければ、シーフードピラフを注文することはなくこの店を後にしたことだろう。
その疑問を妻に告げると、「単にビーフシチューを食べたかったからこの店に来たのであり、川越シェフは関係ない」とのことだった。
つまり、ビーフシチューが食べたいわけで、ピラフに興味があったわけではない。
そして店を決める上で、川越シェフが褒めたシーフードピラフが食べられる店ならばビーフシチューも美味しい保証がありそうだから、川越シェフが褒めたシーフードピラフを出すお店であえてピラフを外してビーフシチューを食べる心づもりでいたということだった。
しかし私は川越シェフが褒めたと言うシーフードピラフを危うく食べずに帰るところだったし、しかも、川越シェフが褒めたのがビーフシチューだと勘違いしたまま人生を終えるところだった。
そして驚くべきことは、川越シェフ云々という前提知識を知らないまま息子が即決したメニューがシーフードピラフだったことであり、子供の目は真実をついているのだなと感銘を受けた。
なお、最初にメニューを選ぶ際に私は、「ビーフシチューもオムライスもシーフードピラフもいいんだけど、私には自家製ハンバーグの写真がとても美味しそうに見えるから自家製ハンバーグを食べたいな」と言いたかったけど、それを言ったら収集がつかなくなるだろうなと考えてやめた、ということを付記しておきたい。