水車公園(東京都板橋区)の水田はバッタ・イナゴ等の虫捕りにおすすめ
以前柏の宮公園(東京都杉並区浜田山)の水田(田んぼ)は虫捕りにおすすめというものを書いたが、東京都23区で田んぼがある公園としては板橋区の水車公園もおすすめである。
やはり田んぼの近くはイナゴやバッタが多く、秋は水田の近隣の草むらで虫取りをするのがおすすめである。
水車公園までのアクセス
所在地は東京都板橋区四葉1-17-12であって、最寄駅は東武東上線の下赤塚駅である。
他に東武東上線の東武練馬駅か都営三田線の高島平駅も近いようだが、何れにせよ、徒歩だと15分以上はかかる。
子連れでこれだけの距離を歩くのは困難であるため、バスを使っても良いが、バスと電車をわざわざ乗り継ぐのは面倒臭い。
何しろ虫取りが目的だから虫取り網や虫かごといったアイテムを持参しているわけだし、しかも虫捕りをした後は泥まみれになることに鑑みると、やはりここは自転車がおすすめである。
水車公園の駐輪場
しかしながら残念なことに、自転車置き場が見当たらない。
水車公園の入り口のところに、竹ぼうきで掃除をしている女性がいた。
お姉さんである。
おばちゃんではなく、お姉さんとする。
私はお姉さんに、「駐輪場はないのか」と尋ねた。
まあダメ元である。
自転車置き場などないから引き返せ、と言われるに違いなかった。
お姉さんは案の定、「駐輪場はない」と言った。
だから我々は諦めて引き返そうとした。
するとお姉さんは続けて「だからここ置いちゃえば」と提案してきた。
素晴らしい緩さである。
まあ水車公園は敷地面積が小さいし、我々は公園内でほぼ自転車が目につく範囲内でしか行動することはないだろうから、ここはお言葉に甘えて自転車をその入り口に置かせてもらうことにした。
水車公園のトイレ
水車公園は小さい公園であるにも関わらず、綺麗で立派なトイレもある。
管理が行き届いているのであろう。
車の通りから堂々と便器が見えるポジションで、便所は我々を待ち受けていた。
しかし残念ながら我々はそれほど尿意を催していなかったので、これを使うことはなかった。
水車公園の稲刈りの時期
それにしても、イナゴやバッタを捕まえたいなら、稲刈り前の稲が実った時期を狙うのがおすすめである。
時期的には9月だろうか。
しかし10月初旬であっても、稲が残っていればイナゴがいる。
我々は、この水車公園の稲刈りの時期が10月であることを願って、10月1日の都民の日に訪れた。
しかしこのように、2枚の田んぼからはとっくに稲が刈られていた。
残念である。
それでも我々はくまなく公園内を散策し、バッタかイナゴの生き残りがいないかを確認する。
稲刈りがなされたからといっても、田んぼの周囲のあぜ道には草はあるし、田んぼ内にも若干緑色の草がある。
2枚の田んぼは高低差がつけられており、このように由緒正しそうな風情の小川を横目に、階段を上がったり下がったりする。
高い方の田んぼ。
こちらも稲刈りが終わっている。
おそらく稲刈りは毎年9月に行ってしまうのだろう。
水車の内部について
それにしても趣がある。
まるで地方の田舎に来てしまったかのようである。別に板橋区が田舎っぽいとかそういうことではなく、23区内で水車と水田が見られるというのがすごい。
掃除のお姉さん以外には誰も人っ子一人いない水田公園。
折しも台風一過で夏日であり、水音が涼しげであった
「板橋区文化財マップ」なるパンフレットが置いてある。
なるほど、これほど立派な水車と水田であるから、当然文化財として登録されていてもおかしくない。
そう思ってパンフレットを読んでみると、別にこの水車公園は掲載されていなかった。なんでここ文化財じゃないのにそんなパンフレット置いてあるの。
無人で動き続ける水車の構造が勉強できる。
どこかに駆動源があるのだろう。
その駆動源によるその回転力が歯車を介して水車側に伝達する構造と推察される。
板橋の地では昔から水車小屋が点在してうどん粉などの製造が行われていた胸の説明が掲げられている。
動力源は石神井川等だそうである。
これは勉強になる。
しかし他に人っ子一人いない中、歯車が噛み合っている音が鳴り響く水車小屋はどこか不気味ではある。
都会の喧騒から逃れ、水車の音に耳を傾ける。
瞳を閉じれば稲作が盛んだったかつての頃にタイムスリップしたかのようである。
23区内でこのような贅沢な愉しみができるとは、贅沢極まりない。
しかしながら息子は退屈そうである。
水車などどうでもいいからとにかくバッタかイナゴを捕まえたい、という顔をしていた。
仕方がないので父親である私は、そろそろ「ふん!」と本気を出そうと思った。
「ふん!」
早速1匹捕まえた。
「ふん!」
カマキリの卵まで発見。
「ふん!」
なんとつるべ式の井戸を発見した。
東京都杉並区の井戸の場所や種類の一覧データで井戸マップを作るで書いたように、我々は日々ポンプ式井戸の所在地を探索しているが、都内で釣瓶井戸を発見したのは初めてである。
いろんな楽しみ方ができる上に直径2.7メートルの水車がある水車公園はおすすめである。
昆虫公園は閉鎖されたのか
ところで、この水車公園から公道に出ると、「昆虫公園まで900m」との表示が発見された。
昆虫を捕まえたい我々に突如として出現した「昆虫公園」の文字。
これほど魅力的な名前の公園は他にはあるまい。
そこで、先ほどの掃除のお姉さんに、昆虫公園とはいかなる公園なのかという質問を投げてみた。
すると、「私も昆虫公園とはどんなものだか気になったので行ったみたところすでに閉鎖されていた。しかし日本庭園とお茶室が楽しめる徳水亭なる素敵な施設がすぐそこにあるから、行ってご覧なさい」との回答を得た。
色々な疑問の残る回答だったが、お礼を言ってその場を後にした。
本当に閉鎖されたのか、そして閉鎖されているのに、なぜこの後道のあちこちで「昆虫公園」までの案内標識が何回も散見されたのか、確認したかったが面倒臭いのでやめた。
徳水亭
お姉さんがオススメしていた徳水亭を横目に、我々は自転車で颯爽と通り過ぎた。
来年は稲刈り前に来ようと思った。